私は北海道在住で、バイクツーリングをしながら8年ほど旅をしています。
今回は北海道の旅で羽幌港からフェリーに乗って1時間半ほど移動する「天売島」の魅力について紹介していきます。
この記事ではバイクで天売島に行く時の注意点とウトウ観察の時期や観察する時の注意点などが分かります。
初めての天売島旅行で不安を感じる方や、フェリーにバイクを乗せて移動するのが初めてという、初心者の方向けに記事を書いていますのでよければ参考にしていただけると嬉しいです。
それではさっそくいってみましょう!
天売島に行くのはいつ頃がおすすめ?
私のおすすめはウトウの帰巣が見られる、6月〜7月中旬頃です。
天売島の魅力といえば、この島で繁殖する8種類の海鳥たち。
その中でも天売島での繁殖数が80万羽もあるウトウはこの島が世界最大の繁殖地になっています。
そのウトウが日没後になると一斉に帰巣してくる姿は圧巻で、天売島最大の魅力なのではないでしょうか。
特に7月に入るとひなが本格的に巣立ちをする時期に入り、私たちのすぐそばをウトウのひながヨタヨタと歩いて、海に向かう可愛い姿を見ることができるんです♬
ですので天売島でウトウの帰巣を見に行く場合は6月後半から7月中旬あたりが狙い目だと思います。
天売島に行く前に準備をしよう!
まずは宿の予約をしましょう。
せっかく島に行くのでしたら、現地の宿に泊まって美味しい料理をいただきたいですよね〜♬
私が今回利用させていただいたのは「民宿栄丸さん」です。

民宿栄丸さんではウトウの観察と夕食のタイミングなど、すごく親身に相談に乗ってくれました。
この時は一泊2食付き9,500円で、新鮮な海の幸を堪能させていただきました。
パンフレットを見ると一泊8,000円〜となっているので、部屋の大きさや時期によって値段は多少変わるようです。
フェリーの予約をしましょう。
フェリーの積載状況によってバイクを乗せられない場合もあるので、必ず事前に電話確認して予約しておきましょう。
行きと帰りの便を決めてから連絡をするとスムーズに予約が完了します。
船は2種類あって「高速船さんらいなぁ2」と「フェリーおろろん2」がありますが、バイクを乗せられるのは「フェリーおろろん2」のみです。
フェリーおろろん2の旅客運賃は2等客室で7月1日〜8月31日までが片道2,520円。それ以外の期間は片道2,330円となります。
バイクの運搬料は片道料金で125cc以下が1,720円、750cc未満が2,680円、750cc以上は3,530円となります。
旅客運賃も含めて大型バイクだと往復で合計12,100円ですね。
私はテネレ700で行ったので合計10,400円で行けました。
宿泊と合わせると大体2万円くらいかかると考えておけば良いでしょう。
船酔いの対応
不安な方はドラッグストアに行って酔い止めを用意しておきましょう。
いざという時のためにビニール袋も1枚用意しておくと良いです。
事前給油の準備
島のガソリンスタンドは給油時間が決まっているので、バイクのガソリンは余裕を持って入れておきましょう。
乗船手続きをしよう!
羽幌フェリーターミナルには遅くても30分前までに到着しておいて下さい。
フェリーターミナルに着きましたら乗船手続きの前に車検証の準備をしておきます。
次にバイクの輸送手続きを行いますが、バイクの運送料は往復分を支払います。
その時に「車輛・特殊手荷物輸送整理書」という紙を一枚貰いますが、この紙は帰りのフェリーの乗船時に使用しますので、間違えて捨てたりしないよう気をつけて下さい。

バイクの運送手続きが完了したら、つぎに旅客運賃の支払いをします。
バイクと自分自身の料金を別々に支払わなければならないので気をつけましょう。
旅客運賃は片道のみの支払いになります。
全部ひとまとめにしてくれれば良いものを、ちょっとややこしいシステムですね〜笑
この時の乗船チケットは船を降りる時に必要になりますので、すぐに取り出せる場所にしまっておいて下さい。
船酔いが心配な方はこの時に酔い止めを服用しておくと良いでしょう。
乗船の仕方
受付が完了したらいよいよ乗船します。
この時「あれ!?バイクの鍵が無い!」って方は一旦落ち着いて下さい。
車検証を取り出した時、シートを開けるために鍵を使用しているはずなので、シートを外す鍵穴を確認してみましょう。鍵は見つかりましたか?
船内では身軽にしたいので乗船前に不要なものはバイクにしまっておきます。
船酔いが心配な方はビニール袋を1枚ポケットに入れておくと良いでしょう。
乗船の待ち位置は写真の場所になります。

船員さんが手招きしたら、バイクを運転して乗船します。
1速〜2速でゆっくりとスロープを上がり、船員さんの指示に従ってバイクを停めます。
この時1速にギアを入れたままで、ハンドルロックをしてバイクを降ります。
船が動き出してしまうと、車両甲板には入れなくなるので、船内で必要なものはこの時忘れずに持って客室に入って下さい。
ヘルメットはバイクにしっかり固定するか、船内に持って行くのが良いです。
船内での過ごし方
さぁ、いよいよフェリーが出発します!
ターミナルからフェリーが離れて行く時は、旅の始まりに胸が躍る瞬間です。
船が港から出ると少し揺れを感じると思います。
船酔い対策はなるべく会話をしたり、景色をみて楽しむのが良いと思います。
それでも辛い場合はなるべく船の中央付近で休むのが良いです。
スマホを見たり、読書で下を向くと酔いやすくなるので気をつけましょう。
この後は焼尻島を経由して、いよいよ天売島に到着します。
船が港に接岸したら、車両甲板に戻り船を降りる準備をします。
船員さんにバイクの固定を外してもらうと、乗船チケットを求められるので、チケットはすぐに取り出せる場所にしまっておきましょう。
いよいよ島に上陸!
島に上陸したら、まずは宿のチェックインをします。
今日の行動プランを立てるために、宿で食事の時間などを相談してみましょう。
この時ウトウの帰巣を見たい場合は早めにガイドツアーを予約します。
自然保護の観点から、夜間の観察は勝手にマイカーで見に行ったりせず、ガイドツアーに参加してください。
ガイドツアーでは、ウトウの生態についての説明や、道路に出てきたウトウの保護などをしっかり行ってくれるので、安心して観察することができます。
ウトウの観察は(有)ネイチャーライヴで価格は1,800円でした。
ウトウのガイドツアーは19時頃迎えにきてくれますので、夕食は17時頃から始めるとよいです。
今日の計画が決まったら、いよいよ島めぐりのツアーに行ってみましょう!
島の景色を観に行こう!
天売島では6月1日から8月31日までの期間、一方通行になる区間がありますので、島を時計回りに回っていきます。
島めぐりで気をつけて欲しいのは、危険な毒を持つ「マムシ」が生息していることです。
路肩の草むら近くは注意が必要なので、歩く時は足元に注意して進んで下さい。
もしマムシを見つけたら遠巻きに避けて通るようにしましょう。
まずは赤岩展望台にいきます。
ここがウトウの帰巣を観察する場所になります。


周辺の斜面には沢山の穴が開いていて、日没を迎えると、この穴に沢山のウトウが帰ってきます。
展望台の先まで行って海を見下ろすと、48メートルもの高さの赤岩がそびえ立っています。
次は千鳥ヶ浦にある海鳥観察舎に行ってみます。

ここに設置されている望遠鏡をのぞくと、崖の棚にウミウの巣を観察することができます。
ここからの眺望はとても素晴らしいので、ぜひ寄ってみてください。
次は観音岬展望台に向かってみます。
ここからの見晴らしは島の稜線が遠くまで見えるので「天売島に来たぞー!」という気分にさせてくれます。
ハート型の崖を見つけたら写真を撮ってインスタにアップしてみましょう。

ウトウの帰巣を見に行こう!
夕食を終えて7時頃になると、天売島最大の魅力である「ウトウの帰巣ツアー」に向かいます。
ツアーガイドの車に乗り込むと、ウトウの生態について詳しく説明してくれるので、だんだんテンションが上がってきますね♬
赤岩展望台に到着するとさっそくウトウたちが帰巣し始めています。
ウトウはヒナ鳥にエサを与えるため、口に小魚をくわえて飛んで来るので、よ〜く見てみてくださいね。
80万羽ものウトウがそれぞれの巣穴を間違えずに帰ってくる光景はまさに圧巻の一言に尽きます。
辺りが暗くなると巣立ちのヒナが海に向かってトコトコと歩き始めます。
まだパヤパヤの毛をあしらったウトウのヒナ達はほんとにめんこいですね〜♬

ウトウの生態について。
- 天売島でウトウが見られる時期は3月〜8月上旬くらいまでで、ヒナの巣立ちは7月から本格化します。
- 大きさは37cmくらいでハトと同じくらい、寿命は30年くらいあります。
- 頭と背中は黒で腹はグレー、オレンジのクチバシの根元に白いツノのような突起があります。
- ペアは一生同じで毎シーズン卵は一個のみ、毎年同じ巣穴で産みます。
- 明方の3時くらいからエサを取りに巣穴を出ていって、小樽や礼文など片道100kmくらい移動するウトウもいます。
- 水中を飛ぶように泳ぎ、チームプレーで魚を追い込んで取ります。
- 巣穴の奥行きは1mくらいで10m四方の斜面に250個前後の巣穴があります。
- 天売島には40万もの巣穴があり、その利用率は90%もあります。
- エサは一度飲み込むと戻せないので、クチバシにくわえて戻ってきますが、今までで最高47匹ものエサをくわえて戻ってきたウトウもいます。
- ヒナの巣立ちは天敵のいない夜に歩き始めて、崖を転げ落ちるように海に向かいます。
まとめ
ウトウをはじめ、美しい島の景色や美味しい海の幸など、天売島はたくさんの魅力に溢れた島ですね。
フェリーで移動するときの旅感も、最高に気分を高揚させてくれます。
次の旅の候補地に海鳥たちの楽園「天売島」でゆったりとした島時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
それでは最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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